2018年2月2日金曜日

[大人の奥戸] 森永乳業東京工場が2021年に生産中止。跡地はイオンではなく南葛SCのサッカースタジアム?【区議会議事録つき】



森永乳業は、2月1日に、東京工場(葛飾区)の生産中止を発表しました。



 森永乳業の告知

森永乳業株式会社(代表取締役社長:宮原道夫)は、近畿工場および東京工場での生産を中止いたしますので、お知らせいたします。

1.生産中止の理由
   当社は2016年10月28日に、「利根工場の新棟建設および神戸工場の製造ライン増設」に関する設備投資を発表いたしました。このたび中期経営計画に掲げております基本方針「資産効率の改善および合理化の推進」に則り、全社的な生産拠点再編の一環として近畿工場および東京工場の生産を中止することといたします。

(2)東京工場
  ①所在地  東京都葛飾区奥戸1-29-1
  ②開設   1957年(昭和32年)4月
  ③従業員数 162名(契約社員含む)※2018年1月末現在
  ④工場規模 敷地面積 61,060㎡ 建築面積 24,123㎡
  ⑤生産量  64,300kl(2016年度)
  ⑥生産品目 牛乳、乳酸菌飲料、デザート、クリーム、ロングライフ豆腐など

ニュースリリース

森永乳業東京工場歴史


この工場のあった場所は、戦前より「日本建鐵」という会社の工場でした。

日本建鐵は、三菱系の会社で、戦前は軍用機や海軍の部品を作る会社でした。

1951年 3月 日本建鉄(株)(東京都葛飾区奥戸本町1,000番地)の土地建物を買収(森永乳業社史より)

森永乳業は1951年3月、この土地を買収し、東京工場としました。

葛飾に工場を置くことは、水運にも恵まれるメリットもあり、戦前からさまざまな工場が進出してきています。
葛飾区が、現在のように工業地帯として発達を遂げた原因は、その立地条件にありました。
当時、物資の運送手段は、陸運より水運が特に重要視され、江戸川、中川、荒川、綾瀬川に囲まれた葛飾区は最もその条件に適したのです。
三菱製紙、江戸川化学(現在の三菱ガス化学東京工場)、日本紙業(現在の日本板紙)、日本建鉄(現在の森永乳業東京工場の場所)、浜野繊維、宮本染色、新理研工業、那須アルミ、東洋インキ、ミヨシ油脂等の各工場は、いずれも中川、綾瀬川の舟運を利用する関係から設立されたものであり、また、舟運のみならず、これらの川の水を利用する工業として製紙業、染色工業、布さらし工業などが発達しました。(葛飾区HP)

生産中止は2021年。
地元に根づいた工場がなくなるのはさびしいですね。

【区議会議事録】森永乳業東京工場の跡地は、今後なにに使われるのか

イオンやイケアになるとの噂もありますが、周辺道路の狭さやアクセスの悪さを考えると、現実味はない気がします。

さて、どうなっていくか、気になるところですね。

ここでは、土地の使われ方の経緯を、区議会の議事録から追ってみましょう。

2020年10月決算審査特別委員会

(政策企画課長)今、森永のお話もありましたけれども、森永としても土地を売るかどうか自体も未定だということでございまして、森永が売ると言っているわけでもありませんし、我々が買えることになっているわけでもありませんので、これは今回はスタジアムを造った場合にどういう可能性があるのかということで調査をさせていただきましたけれども、もし具体的に候補地が出てくるとか建設のスケジュールを立てなければいけないとか、あるいは、南葛SCが成績が上がってきてそのスタジアム、それぞれJリーグはカテゴリーによって必要なスタジアムの条件というのが違いますので、またそのスタジアムが必要になるとか、いろいろな要素が相まってくる中で建設を具体的に検討していくのだと思いますけれども、そうした状況を捉えながら区として具体的にこれを検討を進めていくということであれば、もちろん議会にも御報告をし、御相談しながらやりたいというふうに思います。

2020年12月建設環境委員会

(区都市整備部長)今の段階では工場を停止するというところ、予定どおり進んでいるというふうに聞いておりますけれども、その先の運用についてはまだ実際には向こうとしても計画を持ってないというところと聞いています。うちとしては、116ページの計画的な土地利用というところでは今までも都市計画マスタープランの中でそういう大規模な工場跡地とかが出た場合にそこをどうしていくのかみたいな考え方を整理していますので、そういう考え方に基づいて、森永とかがどう動くというふうになったときに動いていきたいというふうに思っているところでございます。

2021年01月総務委員会

(政策企画課長)次に、7ページを御覧いただきまして、敷地のC、森永乳業工場の土地でございます。こちら、スタジアムの規模については国内リーグ全ての基準で敷地内の建設が可能であるということになってございます。また、その下の敷地D、三菱ガス化学東京テクノパーク北空地でございますけれども、こちらについては、同じくスタジアムの規模のところですが、ディビジョンに関係なくスタジアムが配置でき、サブピッチやその他施設も問題なく配置ができるということで報告されているものでございます。

この流れを見ていると、「可能性として」南葛SCの本拠地スタジアムになるかもしれませんね。

  1. 2021年04月追記しました。

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